Webライターとして出発するときに、ジャンルを絞る必要があった。社会人経験もまともに積まないまま、いきなりフリーランスの世界に飛び込んでしまった私には、スキルもなければ、専門的な知識もなかった。
唯一「これなら、書けるかもしれない」と思ったのが、恋愛だった。だが、最初から恋愛記事を書かせてもらえるほど、Webライター業界は甘くはない。ただ実績が積みあがっていくうちに、自然と恋愛記事も多くなっていった。
ちょうど、1年くらい前だっただろうか。ご縁に恵まれ、結婚相談所さまで恋愛カウンセリングを実施させていただいた。
ライター業から少し派生した、別のお仕事。久しぶりに人と人が接するお仕事をして、執筆とは、また違うやりがいを感じた。久しぶりに、心が躍った。
今は偉そうにアドバイスしている私も、かつては「超」がつくほどの恋愛依存型だった。
20代前半は溺れるように恋をした。寝ても覚めても、考えるのは彼のこと。当時の彼氏のことしか頭の中に入っていなかった。
学業よりも恋愛を優先する日々で、単位すら危うくなったほど。大学時代の後半からは、さすがに溺れるほどではなかったけれど、それでも今よりは彼ファーストな日々を送っていた。何度も彼と喧嘩をし、みんなの前で泣いたりもして……今、思い出すだけでもペコペコと謝りたくなるくらい、伝説を残してきてしまった。
恋愛に関しては、失敗談の方が多い。成功者が訴えかけるアドバイスも魅力的だとは思うが、失敗だらけの私だから気づけることもある、と今は思っている。
出版が正式に決まりはじめた頃、再びご縁に恵まれ、isutaさまで連載をはじめることになった。「Web連載は自分からアプローチするのではなく、自然とご依頼がくるその日を待つ」と、心に決めていたせいか、お話をいただいたときは涙がでるほど嬉しかった。
連載名は、恋する女の子ためのお悩み相談室。恋する女の子たちにそっと寄り添えるように、と願いを込めた。
年齢にかかわらず、本気で恋をするというのは人生経験になる。なにより女性が輝く大きなきっかけとなる。永遠に続くと思っていた恋に別れがきても、彼との出会いは必ず意味がある。決して無駄な恋は、ひとつもないのだ。
これからも、恋愛に関するお仕事は、ひっそりと続けていくつもりだ。
そんな私自身が、これから目指す恋のかたちは
「私の愛する人は、私の意欲にけっして水をさしたりしない人だった」
『ココ・シャネルの言葉』/著者 山口路子(大和書房)より
獅子座の女、ココ・シャネルが残したこの言葉のように、同じ歩幅で前に進んでいける人との恋を、頭の中で何度も描いている。
ありのままにお伝えすれば、もう彼の気配は感じているし、出会うまでそう遠くはないということも、心のどこかで分かっている。
本気の恋をみつけて、人生をひらいていこう。
isutaさまで連載中。